介護サービスを利用したいと思う本人やその家族は、不安な気持ちを抱えています。しかし、介護や制度に関する知識はそれほど豊富ではありません。ですから、信頼されるケアマネージャーになるためには、「この人に任せておけば安心だ」と思ってもらえるように、親身になったフォローが必要になります。
例えば、制度に関する情報の提供はその中でも特に重要でしょう。介護保険のことやその他のサービスのことなど、利用者やその家族が知らない情報をわかりやすく説明することで、安心感を与えることができます。制度についての全般的なことをわかりやすく説明するためには、介護保険法や介護サービスに関する知識と併せて、コミュニケーション能力も求められます。
とはいえ、ケアマネージャーは誰もが万能ではないので、ときには自分が知らないことを尋ねられることもあるでしょう。そのようなときには、曖昧な答えを出すのは避け、一旦質問内容への回答は控え、後日改めて回答するという形をとることがポイントです。知らないことが恥にはならないので、改めて調べ直したり、先輩に質問するなどして、しっかりとした情報を利用者に適切に提供するようにしましょう。
それから、利用者や家族は今の生活に手いっぱいで、その先の生活をイメージする余裕はないかもしれません。つまり、これからどうしていけば、介護の負担を軽くできるのか、自分たちでは判断や決断をすることが難しい状態に置かれてている場合があります。そのため、ケアマネージャーは、介護サービスを受けることで予想される将来像などを、利用者やその家族に共有することが大切です。